急な訃報で葬儀に参列することになり、手元に数珠がないと焦ってしまいますよね。「葬儀に数珠は絶対必要ですか?」という根本的な疑問から、いざ準備しようにも、イオンの数珠売り場や、しまむらの数珠売り場、さらにはコンビニや葬式用の数珠を100均で探すべきか、選択肢が多くて迷うものです。
また、浄土真宗の数珠はどこで買うのが適切なのか、数珠はお寺で買うべきかといった宗派による違いや、数珠の平均価格はいくらですか?といった費用面も気になるところでしょう。中には、数珠を自分で買ってはいけないという話を聞いて不安に思う方もいるかもしれません。
失敗や後悔のないよう、この記事では、様々な購入場所の特徴から選び方のポイントまで、あなたの疑問を一つひとつ解消していきます。
この記事を読むことで、以下の点について深く理解できます。
- 身近な店舗から専門店までの購入先のメリット・デメリット
- 宗派による数珠の違いと適切な選び方
- 数珠に関するよくある疑問やマナー
- 状況に応じた最適な数珠の入手方法
葬儀の数珠はどこで買う?身近な購入先の選択肢
- 葬儀に数珠は絶対必要?
- イオンの数珠売り場はどこにある?
- しまむらにも数珠の売り場はある?
- 葬式用の数珠は100均でも大丈夫?
- 緊急時に数珠はコンビニで買える?
葬儀に数珠は絶対必要?

葬儀の場で数珠が絶対に必要かというと、必ずしもそうではありません。数珠を持っていなくても、マナー違反として厳しく咎められることはないでしょう。信仰の有無は個人の自由であり、持参を強制されるものではないのです。
ただ、日本の多くの葬儀は仏式で執り行われます。その仏式の葬儀において、数珠は仏様や故人への敬意を示すための大切な仏具と考えられています。手を合わせる際に数珠を持つことで、故人への供養の気持ちをより深く、そして形として表現できるほか、数珠を持つこと自体が自身の心を落ち着かせ、祈りに集中させてくれる拠り所にもなります。そのため、必須ではないものの、社会人としての礼儀やマナーとして持参することが強く推奨されるのです。
ポイント:数珠の貸し借りは避けましょう 注意点として、数珠の貸し借りは避けるべきとされています。数珠は持ち主の分身であり、厄除けのお守りのような役割も持つため、たとえ親しい家族間であっても共有はしないのが一般的です。もし持っていない場合は、誰かに借りるのではなく、ご自身のものを用意するのが望ましいでしょう。万が一忘れてしまった場合は、無理に借りず、数珠を持たずに心を込めて手を合わせれば問題ありません。
イオンの数珠売り場はどこにある?

イオンのような大型スーパーは、数珠を購入する際の最も身近な選択肢の一つです。全国の多くの店舗で取り扱いがあり、他の用事のついでに購入できる利便性が魅力です。
主な売り場の場所
イオンで数珠を探す場合、主に「仏具コーナー」や「フォーマルウェア売り場」に置かれていることが多いです。特に、礼服やブラックフォーマルを扱う紳士・婦人服のコーナーに併設されているケースがよく見られます。数珠だけでなく、袱紗(ふくさ)や香典袋といった葬儀に必要な小物類がまとめて陳列されているため、一度に準備を整えることが可能です。店舗の規模によっては、インフォメーションやサービスカウンターの近くで販売していることもありますので、見つからない場合は店員の方に尋ねてみると良いでしょう。
イオンで購入するメリットとデメリット
イオンで数珠を選ぶ最大のメリットは、やはりその手軽さとアクセスの良さです。買い物のついでに立ち寄れるため、急に必要になった場合でも対応しやすいと考えられます。価格帯も数千円程度の手頃なものが中心で、主に宗派を問わず使える「略式数珠」が多いため、初めて数珠を購入する方にとっては、迷う要素が少なく心理的なハードルが低いかもしれません。
一方で、デメリットとしては、専門店ではないため品揃えが限られる点が挙げられます。素材やデザインの選択肢は少なく、特定の宗派で使う「本式数珠」はほとんど置いていません。また、数珠に関する専門的な知識を持った店員が常駐しているとは限らないため、素材の違いや宗派による形式の違いなど、詳細な相談をしたい場合には不向きな場合があります。
イオンでの数珠探しのまとめ
- メリット: アクセスが良く手軽。価格が手頃で初心者向け。
- デメリット: 品揃えが限定的。専門的な相談は難しい。
- おすすめな人: 急いでいる方、初めて略式数珠を購入する方。
しまむらにも数珠の売り場はある?
ファッションセンターしまむらでも、一部の店舗で数珠を取り扱っていることがあります。ただし、これは全ての店舗に当てはまるわけではなく、イオンなどの大型スーパーに比べると、その遭遇率は低いかもしれません。
しまむらで数珠を探すなら、礼服やブラックフォーマルが置かれているコーナーを確認するのが良いでしょう。葬儀に必要な黒いバッグや靴、袱紗といった小物と一緒に陳列されている可能性があります。しかし、前述の通り、店舗の規模や地域性によって品揃えは大きく異なるため、確実に入手したい場合は、訪問前に最寄りの店舗へ電話で在庫の有無を問い合わせることを強くお勧めします。
しまむらで購入する利点は、何よりも価格の安さです。非常に手頃な価格で入手できる可能性があります。その反面、品揃えはかなり限定的で、品質も価格に見合ったものとなることが多いようです。あくまで緊急時の選択肢の一つとして、または予備として考えておくのが良いかもしれません。
葬式用の数珠は100均でも大丈夫?

100円ショップで販売されている数珠は、葬儀の場で使用しても問題ないのでしょうか。この問いに対する答えは、TPOを考慮すると「避けた方が無難」と言えます。
結論から言うと、あくまで他に選択肢がない場合の、緊急時の最終手段として考えるべきです。100円ショップの数珠は、素材がプラスチックであったり、珠の数が仏教の教えに基づく正式な数(108珠など)ではなかったりすることがほとんどです。そのため、見た目の質感や持った時の重厚感の点で、仏具店などで扱う本格的な数珠とは大きく異なります。
故人やご遺族への弔意を示す気持ちが最も大切であることは言うまでもありません。しかし、葬儀は厳粛な儀式の場であり、周りの目が気になる場合や、今後も長く使えるものを一本持ちたいと考えている場合には、避けた方が良いでしょう。どうしても他に用意する手段がないという場合に限り、一時的な代用品として使用することは考えられますが、社会人としてのマナーを考えると、後日改めてしっかりとしたものを購入するのが望ましい対応です。
緊急時に数珠はコンビニで買える?

急な不幸で、深夜や早朝に数珠が必要になるケースも考えられます。そのような緊急時に、24時間営業のコンビニで数珠を購入することはできるのでしょうか。
残念ながら、ほとんどのコンビニエンスストアでは数珠を取り扱っていません。香典袋や黒いネクタイ、白いハンカチといった緊急で必要になりやすい一部の葬儀関連品は置いている店舗もありますが、数珠は需要が非常に限られるため、商品として置かれることは稀です。
ごく一部、大きな葬儀場の近隣にあるコンビニなどでは、例外的に取り扱いがある可能性もゼロではありませんが、基本的には期待しない方が賢明です。緊急時に数珠を探す場合は、コンビニをあてにするのではなく、翌朝に開店するスーパーや、葬儀場の売店、駅のキオスクなどを探す方が確実と言えます。
| 購入場所 | 価格帯の目安 | メリット | デメリット | こんな人におすすめ | 
|---|---|---|---|---|
| 仏具店 | 5,000円~ | ◎ 専門知識、高品質 | △ 価格が高い、店舗が少ない | 本格的な一品を求める人 | 
| 百貨店 | 8,000円~ | ○ 品質が高い、接客が丁寧 | △ 価格が高い、品揃えは専門店に劣る | 品質と買いやすさを両立したい人 | 
| イオンなど | 3,000円~10,000円 | ○ 手軽、価格が手頃 | △ 品揃えが限定的、専門性低い | 急いでいる、初めて買う人 | 
| オンライン | 1,000円~ | ◎ 豊富な品揃え、価格比較が容易 | × 実物を見られない、急ぎには不向き | じっくり選びたい人 | 
| お寺 | 5,000円~ | ◎ 宗派に合う、安心感 | △ 敷居が高いと感じる場合も | 菩提寺がある、信心深い人 | 
| しまむら | 1,000円前後 | ○ 非常に安価 | × 取扱店舗が少ない、品質は価格相応 | 緊急でとにかく安く済ませたい人 | 
| 100均 | 110円~ | ◎ 圧倒的に安い | × あくまで代用品、品質は低い | 他に手段がない場合の最終手段 | 
| コンビニ | – | ○ 24時間営業 | × ほとんど取り扱いがない | – | 
葬儀の数珠をどこで買うか決める際の専門的な知識
- 数珠はお寺で買うのが良い?
- 浄土真宗の数珠はどこで買うべきか
- 数珠の平均価格はいくらぐらい?
- 数珠を自分で買ってはいけないは嘘?
- まとめ:葬儀の数珠はどこで買うべき?
数珠はお寺で買うのが良い?

もしご自身の家が所属するお寺、いわゆる菩提寺(ぼだいじ)があるならば、そこでお寺に相談して数珠を購入するのは、非常に丁寧で良い方法です。
お寺で購入する最大の利点は、ご自身の宗派に合った正式な数珠を間違いなく選べるという絶大な安心感です。また、僧侶の方に直接、数珠の正しい持ち方やその意味について質問できるため、仏具への理解を深める良い機会にもなります。お寺で授与される数珠は、品質の高いものが多く、祈りが込められている場合もあり、長く大切に使える一品と出会える可能性も高いでしょう。
もちろん、特定の菩提寺がない方でも、観光地の有名なお寺などで、お守りなどと共に数珠を授与してもらうことは可能です。ただし、お寺は日常的に買い物へ行く場所ではないため、気軽に立ち寄りにくいと感じる方もいるかもしれません。また、価格帯は量販店のものと比較すると高くなる傾向があり、種類も限られている場合があります。
浄土真宗の数珠はどこで買うべきか
浄土真宗の門徒の方は、どこで数珠を購入するのが適切なのでしょうか。この場合は、やはり専門の仏具店や浄土真宗のお寺で購入するのが最も確実です。
その理由は、浄土真宗で用いられる「本式数珠」が、他の宗派のものとは異なる独特の形式を持っているためです。宗派を問わず使える「略式数珠」でもマナー違反にはなりませんが、ご自身の信仰を大切にするならば、正式なものを一つ持っておくと良いでしょう。
浄土真宗の数珠の特徴
浄土真宗の本式数珠は、他の宗派と異なり、房が「蓮如結び(れんにょむすび)」という独特の結び方になっているのが大きな特徴です。また、念仏を何回唱えたか数える必要がないという教えから、珠を指で繰って数を数えるための「記子珠(きこず)」がありません。数珠を二重にして持つ際に、親玉が上にくるように持つなど、扱い方にも特徴があります。
このような専門的な知識が必要になるため、品揃えが豊富で専門のスタッフがいる仏具店での購入が強く推奨されるのです。
数珠の平均価格はいくらぐらい?

数珠の価格は、使われている素材によって大きく変動し、まさにピンからキリまであります。数千円で購入できるものから、数十万円、あるいはそれ以上する高級なものまで様々です。
価格を決める主な要因は、珠の素材の希少性と品質です。例えば、一般的な木材(つげ、黒檀など)やプラスチック製のものは安価ですが、白檀(びゃくだん)や伽羅(きゃら)といった香木、あるいは本水晶や翡翠(ひすい)、瑪瑙(めのう)などの天然石が使われると価格は上がります。房の素材(正絹など)や仕立ての丁寧さも価格に影響します。
素材別の価格帯の目安
- プラスチック・ガラス製: 1,000円~3,000円
- 木製(黒檀・紫檀など): 3,000円~15,000円
- 天然石製(本水晶・オニキスなど): 8,000円~30,000円
- 高級素材(伽羅・希少な天然石など): 50,000円~
一般的な目安として、量販店では3,000円から10,000円程度、仏具店で扱う略式数珠であれば5,000円から20,000円程度のものが主流です。初めて購入する一本としては、5,000円から15,000円くらいの範囲で探してみると、品質と価格のバランスが取れた、長く愛用できるものを見つけやすいでしょう。
数珠を自分で買ってはいけないは嘘?
「数珠は人から贈られるもので、自分で買ってはいけない」という話を耳にしたことがあるかもしれません。しかし、これは完全に迷信であり、全く気にする必要はありません。むしろ、積極的にご自身で選ぶべきものと言えます。
なぜ「買ってはいけない」と言われるのか?
このような話が広まった背景には、数珠が「寿珠」と書かれることもあり、結婚や成人といった人生の節目に、親から子へ贈られる習慣があったことが挙げられます。また、他者に数珠を贈ることは、その人の幸せを願う「功徳(くどく)を譲る」という考え方があり、贈答品としてのイメージが定着したと考えられます。
決して、自分で購入することが不吉だとか、縁起が悪いという意味ではありません。むしろ、数珠は仏様と自身を繋ぐ大切な仏具であり、一生もののお守りです。他の誰かに選んでもらうより、ご自身で見て、触れて、心から「これが良い」と思えるものを選ぶことが何よりも推奨されます。自分のための大切なお守りとして、気に入ったものを購入するのが一番です。
まとめ:葬儀の数珠はどこで買うべきか
この記事では、葬儀で使う数珠の購入場所や選び方について解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめます。
- 数珠は葬儀に必須ではないが持参することが強く推奨される仏具
- 数珠の貸し借りは持ち主の分身であるため避けるべきマナー
- どの宗派でも使える略式数珠と宗派ごとの本式数珠がある
- イオンなど大型スーパーは急な場合に便利で手軽に購入可能
- しまむらや100均は品質面から見て緊急時の最終手段と考える
- コンビニで数珠が販売されていることはほとんどない
- 品質や専門的なアドバイスを求めるなら仏具店が最も最適
- ご自身の菩提寺があればそこで購入するのは非常に良い方法
- 浄土真宗など特定の宗派は数珠の形式が独特なため注意が必要
- 数珠の価格は素材によって大きく変わり数千円から数十万円以上まで幅広い
- 初めて購入するなら5,000円から15,000円が品質と価格のバランスが良い目安
- 「数珠を自分で買ってはいけない」という話は心配のいらない迷信
- 数珠は自分のお守りとして納得できるものを自分で選ぶことが大切
 
  
  
  
  